【2016年度版】 中国(北京・上海・シンセン)住宅価格と東京を比較してみた  

さて、今日は最近個人的に気になっている中国の住宅価格について考察してみましょう!ちょうど、大学院の授業でもトピックスになっていたので、調べてみました。

 

中国国内を飛び回っていると、特に大都市では異常な価格を付けており、下記簡単に東京23区/23区外・大阪府大阪市・愛知県名古屋市の平均と比較してみました。

 

為替レートはここ最近動きが激しいので、一先ず1元=17円にて計算しています(大体16-19円/元で推移)。

また、日本と中国における㎡の違いには注意が必要で、日本では柱等は含まない実質使用面積を表しますが、中国では柱等を含んだ建築面積を表しますので、例えば同じ100㎡表記では日本の方が20㎡程度広いです。

 

【2016年5月】中国における新築マンション平均価格(㎡)

1位:深圳(シンセン) 51,361元(873,137円)

2位:上海 40,144元(682,448円)

3位:北京  36,810元(625,770円)

4位:広州 17,780元(302,260円)

 

これに対して、日本の主要都市は

 

【2016年5月】東京23区の新築マンション相場(坪) *2

290.2万円/坪 =  87.9万円/㎡

 

【2016年5月】東京23区外の新築マンション相場(坪) *3

200.2万円/坪 =  60.7万円/㎡

 

【2016年5月】大阪府大阪市新築マンション相場(坪) *4

180万円/坪 = 54.5万円/㎡

 

【2016年5月】愛知県名古屋市新築マンション相場(坪) *5

167.2万円/坪 = 50.7万円/㎡

 

上記を見ると、中国で一番高いシンセンと東京23区平均がほぼ同等、上海・北京は東京23区外・大阪・名古屋より高いという事になります。4位の広州から、平均価格が一気に下がっており、どれだけトップ3が異常かわかります。*1は中文サイトですが、下の方を見て頂くと全国各都市別で載っていますので、参考にして下さい。

 

また、*6の平均年収との比較をみると、住宅価格トップ3の都市平均年収が約150万円程度なので、日本のサラリーマン平均年収が大体420万円として約2.8倍の差があります。これだけ給与に差があるのに、住宅価格が高いともちろん購入できない層も多いと言えます。

 

正直、中国を国全体で捉える事はできず、都市毎で全く状況は違うので、省や都市単位で捉える必要があります。 中国住宅バブル崩壊といった記事も見ますが、大都市と地方で全く異なり、例えば以前訪問した雲南省昆明市のはずれでは、‘Buy 1 Get 1’キャンペーンが行われており、 100㎡以上の家を買うと70㎡の家が無料で付いてくるといった内容で驚きました。

 

住宅価格のトップ10位までが給与所得比較で異常な状態になっているのは、やはり富裕層の投資目的でのマンション購入が多い事が挙げられています。中国の成人男性は、結婚する前に家を買うが当たり前でしたが、大都市に住む一般収入層には夢と現実のギャップが大きい事は確かです。仕事上、リクルーティングをする事がありますが、上海で人を探す場合、住宅補助をいくらに設定すべきかというコスト問題が常にあります。

 

次回は、中国の土地制度を見て行きましょう〜!!

 

【参考】

*1 中国房地産指数系統百城価格指数報告(2016年5月)

http://www.askci.com/news/dxf/20160601/09532323499.shtml

*2東京23区の相場

http://www.manen.jp/market/13/01/0/

*3東京23区外の相場

http://www.manen.jp/market/13/02/0/

*4大阪府大阪市の相場

http://www.manen.jp/market/27/01/0/

*5 愛知県名古屋市の相場

http://www.rismon.com.cn/column/9_j.html

*6中国の住宅事情

http://www.rismon.com.cn/column/9_j.html